［１］概要

PPTool（ピーピーツール）は、垂直上昇タイプの紙飛行機を設計するソフトです。

滞空時間競技用の紙飛行機の設計を目的とし、
・紙飛行機の設計
・静止気流中での最大滞空時間の計算
・図面の印刷
を行うことができます。

滞空時間の計算自体は、PGC-505EX(MMX233MHz)で0.1〜0.2秒程度で完了するため、効率的な机上計算が可能です。

PPToolや、同じ計算式のエクセルを使用して設計した紙飛行機は、
  1997/08/03 第 4回 東京選手権 Ｂ部門（木製胴体部門）   1位
  1997/10/10 第30回 木村杯 カタパルト部門               1位
  1997/11/30 第 3回 つくばEXPO杯 自由機種カタパルト部門 1位
  1998/05/24 第31回 木村杯カタパルト部門               2位
  1998/11/14 第 5回 東京選手権 Ｂ部門（木製胴体部門）   1位
  1998/12/13 第 2回 みずもと紙飛行機クラブ競技会（自由機種） 1位
  1999/01/15 第 3回 成人の日 若返り杯                  1位
などの実績がありますが、全然飛ばない機体ができることもあります。

紙飛行機は、理論的に確立されていない分野であり、調整のしやすさ、 「かえり」の再現性、風に対する安定性など、多くの重要な項目について、 数値で表現する方法が見つかっていません。
計算上の滞空時間だけに注目して設計すると、 どう調整してもまともに飛行しない機体になることが多く、 パソコンによる設計には限界がありますが、 紙飛行機設計の支援ツールとして、多少とも参考になればと思っています。

［２］Ver0.3からの変更点

• 翼平面形状に、正弦（三角関数のSin）を追加しました。
• 主翼や尾翼の前後取り付け位置の入力項目を追加しました。これで、尾翼後縁と胴体の後端が一致していない場合なども設計できるようになりました。
• 部品ウィンドウを追加し、設計した主翼や尾翼をメタファイルなどの形式の図形として、他のソフトで再利用できるようにしました。
• ゴムのグラフを表示するようにしました。ゴムのパラメータは、初期化ファイル(Rubber.ini）で変更できます。
• 空力効率の計算式を変更しました。この変更により、安定余裕や滞空時間の計算値が少し変化しています。
• バラストの質量計算式にミスがあったので、修正しました（一個所、+と-を間違えていました）。この修正により、バラストの質量が少し軽くなります。
• 紙の種類を増やしました。
• 紙、機体、ゴムの初期化ファイルが見つからない場合、デフォルトのファイルを自動的に作成するようにしました。

メタファイルの仕様や、フォーマット上の制約について、あまり理解できていないのですが、PPToolから直接印刷した結果と比較すると、部品図形は、解像度や精度が多少劣化するようです。 また、使用するソフトにより、サイズなどが変化する場合があります。

［３］Ver0.3との共用

• Ver0.3とVer0.4を共用する場合、別々のフォルダに入れてください。exeファイルのあるフォルダの、初期化ファイル(Paper.ini、PPlane.ini)が、起動時に読み込まれますが、初期化ファイルの内容がVer0.3から変更されているためです。
• Ver0.3で作成したPPファイル（紙飛行機の設計データ）は、そのままVer0.4で読み込むことができます。保存すると、Ver0.4のPPファイルになります。
• Ver0.4で保存したPPファイル（紙飛行機の設計データ）は、Ver0.3では正常に読み込めない場合があります。

 

［４］動作環境

【対応機種】
日本語 Windows 95

【開発環境】
SONY PGC-505EX（MMX-Pentium 233MHz、RAM64MB、SVGA）
Microsoft Visual Basic 5.0(SP3)

【推奨スペック】
Pentium 100MHz以上であれば、計算時間は0.4s以下になり、 ストレスなく紙飛行機を設計できると思います。
画面サイズは、SVGA(800x600)以上を推奨します。
VGA(640x480)でも使用できますが、縦方向が少しはみ出します。

【必要ランタイム】
Visual Basic5.0(SP3)で開発したため、次のDLLがシステム領域にインストールされている必要があります。

MSVBVM50.dll、VB5JP.dll
COMCTL32.OCX、CmCtlJP.dll、COMDLG32.OCX、CmDlgJP.dll
StdOle2.tlb、OleAut32.dll、OlePro32.dll
AsycFilt.dll、Ctl3d32.dll、ComCat.dll

・動作環境 はVer0.3と同じです。Ver0.3がインストールされていれば、PPTool04.exeをコピーするだけでも動作します。
・フロッピー版には、これらのDLLが同梱されています。

［５］使用条件

PPTool とその付属物についての著作権は、桝岡が保有しています。

PPTool はフリーソフトウェアです。無料で使用することができます。 コピー、配布、転載なども自由に行うことができます。作者への確認も連絡も不要です。
ただし、転載、配布する場合に、メディア代等以上の手数料を徴収しないでください。

このプログラムの使用によって生じた損害等については、作者は何も責任を負いません。 (紙飛行機による事故には注意してご利用ください。)

［６］インストール方法
　　pptdisk1.exe　フロッピーディスク１枚目　　1124Kバイト
　　pptdisk2.exe　フロッピーディスク２枚目　　1159Kバイト

　　　　（管理者注：Netscapeでは[右クリック]→[リンクを名前をつけて保存]して下さい）
　　　　（管理者注：LHA.EXEで圧縮した自己解凍ファイルです。適当なディレクトリで実行してください）

このソフトはフロッピー２枚組みです。
Visual Basic 5.0(SP3)のランタイムを Windowsシステム領域にインストールするため、 フロッピーディスク２枚のサイズになっています。
• ０．安全のため、使用中のアプリケーションを終了してください。
• １．フロッピー（1/2）をドライブにセットしてください。
• ２．エクスプローラを使用してフロッピー（1/2）の中の Setup.exeをダブルクリックしてください。
セットアッププログラムがスタートします。
• まず、必要なシステムファイル（VB5ランタイム）のチェックが行われ、 不足しているランタイム（DLL、OCX）がシステム領域にインストールされます。
• すでにインストールされていたランタイムのバージョンが、 ソフトで使用しているランタイムよりも古い場合、 システムファイル更新の問い合わせがあります。
• この場合、更新しないと、ソフトをインストールできませんが、更新した場合、 他のVB5ソフトに影響が発生する可能性があります。 ランタイムの互換性は確保されているはずですが、使用者の責任で更新してください。
• ランタイムを更新してソフトをインストールする場合、システム更新のため、 Windowsの再起動や、Setup.exeの再実行が必要になる場合もあります。 セットアッププログラムの指示にしたがって操作してください。
• ３．「次のﾗﾍﾞﾙのﾃﾞｨｽｸを挿入してください： 'ﾃﾞｨｽｸ 2'ﾄﾞﾗｲﾌﾞ A:\」

と表示されたら、フロッピー（1/2）を抜き、フロッピー（2/2）をセットしてから、 [OK]ボタンをクリックしてください。
• ４．「PPTool04のｾｯﾄｱｯﾌﾟを始めます。」

と表示されたら、[OK]ボタンをクリックしてください。
• ５．「ｾｯﾄｱｯﾌﾟを開始するには、次のﾎﾞﾀﾝをｸﾘｯｸしてください。」

と表示されたとき、
• インストールディレクトリをデフォルト（C:\Program Files\PPTool04\） から変更する場合は、[ﾃﾞｨﾚｸﾄﾘ変更]ボタンをクリックして、 ディレクトリを指定してください。
• PPTool04本体のインストール作業をスタートするには、パソコンの絵の付いた、 大きなボタンをクリックしてください。
• インストールを中止するには、[終了]ボタンをクリックしてください。
• ６．「PPTool04のｾｯﾄｱｯﾌﾟが完了しました。」

と表示され、[OK]ボタンをクリックすると、インストール完了です。

インストールディレクトリには、次の17個のファイルが作成されます。

• PPTool04.exe ( 609KB ): PPTool本体
• Pptool.hlp ( 43KB ): PPToolのヘルプ
• PPTool04.DEP(7KB):依存情報ファイル（ランタイムなどのバージョン情報）
• St5unst.log(5KB):アンインストール情報（削除のとき必要）
• D2sample.pp ( 3KB ): 計算例・２段上反角機
• Dsample.pp ( 3KB ): 計算例・双垂直尾翼機
• Ksample.pp ( 3KB ): 計算例・先尾翼機
• MB360.pp ( 3KB ): 設計例・高崎氏のハンドランチ機
• Nsample.pp ( 3KB ): 計算例・通常尾翼機
• V9707L.pp ( 3KB ): 設計例・第 4回 東京選手権Ｂ部門 １位
• V9710E.pp ( 3KB ): 設計例・第30回 木村杯カタパルト １位
• V9711P.pp ( 3KB ): 設計例・第 3回 EXPO杯カタパルト １位
• V9805C.pp ( 3KB ): 設計例・第31回 木村杯カタパルト ２位
• V9811I.pp ( 3KB ): 設計例・第 5回 東京選手権Ｂ部門 １位
• V9812B.pp ( 3KB ): 設計例・第 2回 みずもと紙飛行機クラブ競技会（自由機種） 1位
• V9901C.pp ( 3KB ): 設計例・第 3回 成人の日 若返り杯 1位
• Vsample.pp ( 3KB ): 計算例・Ｖ尾翼機
(注)
• PPToolでは、設計した紙飛行機のデータは、１機ごとに、PPファイル （拡張子が .pp のテキストファイル）として保存します。
• 計算例の機体は、実際には製作していません。
さらに、次の設定が行われています。
• スタート --> プログラム への PPTool04 の登録
• スタート --> 設定 --> ｺﾝﾄﾛｰﾙﾊﾟﾈﾙ --> ｱﾌﾟﾘｹｰｼｮﾝの追加と削除への PPTool04 の登録
参考：
フロッピー(2/2)の PPTool04 フォルダ内にあるファイルは、PPTool のソースファイルです。
詳細は、ヘルプを見てください。

［７］アンインストール方法

PPToolが不要になり、削除する場合、Windowsの
• １．[スタート] --> [設定] --> [ｺﾝﾄﾛｰﾙﾊﾟﾈﾙ] --> [ｱﾌﾟﾘｹｰｼｮﾝの追加と削除]

で PPTool04 を選択し、[追加と削除]ボタンをクリックしてください。
• ２．「PPTool04 とそのすべてのｺﾝﾎﾟｰﾈﾝﾄを削除しますか？」

と表示されたとき、[はい]ボタンをクリックすると、削除されます。
• ３．使用時にPPファイル(設計した紙飛行機のデータ)を保存していた場合、 PPファイルの自動削除はできません。

このため、一部のファイルやフォルダを削除できなかった、 というメッセージが表示される場合がありますが、この場合、 残ったPPファイルやフォルダをエクスプローラで削除すればＯＫです。